ミルメコディア
ミルメコディア
- 学名:Myrmecodia
- 別名:蟻の巣玉、アリ植物
- 分類:アカネ科ミルメコディア属
- 原産地:東南アジア
ミルメコディアは塊茎を肥大させる性質を持つ半多肉植物です。野生では土に根を張ることなく樹木などに着生し、塊茎の内部にアリを住まわせて共生関係を築きます。塊茎の内には迷路のような空洞があり、表面にはそこに通じる穴があります。この穴は実生のころから自然と形成されるものです。
アリは住まいを提供してもらう代わりに、植物をナメクジなど他の害虫から保護し、種子を食べて分散させることで繁殖を手伝います。一方の植物はアリの排泄物や死骸から生育に必要な養分を得ており、アリと相互依存的な関係にあります。
弊社で取り扱っているチューべローサ(M. tuberosa)は、樹皮が灰色っぽく、成長するにつれて無数の棘で覆われるのが特徴です。茎は直立し、先端に肉厚な楕円形の葉を生やします。成熟した株は小さな白い花を咲かせ、自家受粉してオレンジ色の果実をつけます。
ちなみに栽培下ではアリがいなくとも生育しますので問題ありません。着生植物の性質を生かし、水苔と糸で板付けにして鑑賞するのもおすすめです。
属名のMyrmecodiaはギリシャ語で「アリ」を意味するmyrmexと「鱗茎」を意味するkodeiaが語源です。種小名tuberosaは「塊茎状」のという意味があります。
品種紹介

育て方
水やり
茎に水分を蓄えているので頻繁な水やりは不要です。春から秋の生育期には土の表面が乾いたらたっぷりと与え、。冬は休眠するので回数を減らし、土が完全に乾いてから水やりしてください。
置き場所
真夏を除く春から秋の生育期はなるべく戸外でよく日に当てて管理します。午前中だけ日が当たるような半日陰が理想的です。冬は室内に取り込み5℃以上を保ちます。環境の変化に弱く、寒さや乾燥で葉を落とすことがあります。
肥料
春から秋の生育期に規定どおり希釈した液体肥料を与えます。
植え替え
成長が遅いので頻繁な植え替えは不要です。根は非常に脆いため傷つけないよう注意し塊茎が膨らむ余地のある十分な大きさの鉢に植えてください。